目標
山形において、 星のソムリエ=「星空案内人」資格認定制度を完成します
やまがた天文台における星空案内人ガイドツアーを成熟させるために 「やさしい宇宙講座」「星空案内人資格認定制度」を完成します。 これはサイエンスコミュニケータ養成という社会機能のモデルケースであり 成功すれば広い適用範囲があると考えています。

おしらせ
「やさしい宇宙講座」連続8回実施中
星のソムリエ=「星空案内人」資格認定制度要項を発表

活動記録(2006年度) (黒字:事業実施) (緑字:対外発表) (青字:報道発表)

事業 データ
実施母体:山形大学理学部・NPO法人小さな天文学者の会、連携事業

2004年度助成
助成主:荘内銀行
名称:ふるさと創成基金
受託者:NPO法人小さな天文学者の会
助成額:30万円(+ 自主資金NPO法人 94,300円)

2006年度助成
助成主 科学技術振興機構 (JST)
名称 研究者情報発信活動モデル事業「モデル開発」
課題名 「指導者養成機能を持つNPO 連携アウトリーチモデルの開発」(平成18年度)
チームリーダー:柴田晋平(山形大学理学部)
研究実施機関:平成17年6月1日~平成18年3月31日
実施場所:山形大学 やまがた天文台
予算:278万円(+間接経費22万円)(+自主資金 NPO法人 (未定)円

モデル事業: 実施項目と実施状況


(組織図)
実施項目 5月-9月 10月-12月 1月-3月
実施概要 (実施概要)
  • 星空案内人資格認定制度の基本設計を終え、 星空案内人資格制度実施要綱を確定した(2006年8月29日)。
  • 上記要綱に従い、星空案内人養成講座「やさしい宇宙講座」 を企画し、講座参加者を募集した。
  • 資格認定講座は定員の3倍以上の応募があり、全国から 山形以外の各地での開催への要望が寄せられた。 本事業の社会的ニーズが非常に高いことが確認できた。
(結び)
  • チームの間で、本事業が、理科離れ対策のキーワードとなる サイエンスコミュニケーターの養成事業に該当するとの認識が生まれた。 NPO連携モデルと共にアウトリーチ活動の重要な試験研究になっていると 自覚した。
  • 予想以上にニーズが高く、上記のアウトリーチとしての意義も 高いので将来どのような形で発展させるかを今のうちから検討したほうが よさそうである。また、具体的な手順も視野にいれて今後各方面と 意見交換する必要があるだろう。
(実施概要)
  • 前期で決めた実施要綱にしたがって 星空案内人資格認定講座「やさしい宇宙講座」 全9回および必要な実習指導を実施した。 予定通りの成果を上げて終了した。現在、 資格認定のための実技の訓練を行い認定の準備段階へ 進んでいる。
  • 講座を進めながら制度の評価や認定基準についての 基礎資料を収集した。(来期におこなわれる最終改定への準備)
  • 制度運営のためのネットワーク上の運営システム を立ち上げ試験運用が始まった。
(結び)
  • 資格認定のための基準を定めた。あらたまって 考えてみると、従来、 天文学の普及にあたる人員の標準的な教程が なかったことに気がつく。 今回の作業により学校の指導要領のように 宇宙科学/天文学の普及という仕事を行うための基本的な 学習目標が制定され、 今後の利用を考えると、その意義は大きいと自覚した。
(開発したモデルの概要)
・星空案内人(星のソムリエ)資格認定制度を確立し全国リリースした。
・資格認定講座の実施セット(講座内容要項、認定試験、サンプルテキスト)を作製し全国リリースした。
・講座参加者および星空案内人のコミュニティーサイトを構築した。
(1)モデル開発実施項目名:
星空案内人認定制度基本設計
目的:
プロトタイプモデルを具体的に設計する。
方法:
従来の試験運用の評価検討および専門家よる検討をおこなう。
宇宙講座と星空案内人養成制度のためのワークショップ」 を開催(2006年6月11日)。
モデル事業チームメンバー、講座講師、 運営スタッフ、来年度導入可能性のある関係機関代表等 による制度の評価および改善点の検討(2007年2月5日)。
方法と結果:
  • 「宇宙講座と星空案内人養成制度のためのワークショップ」 を開催した(2006年6月11日)。 従来の試験運用の評価検討および専門家による検討をおこなった。
成果:
  • 星空案内人資格制度実施要綱を確定した(2006年8月29日)。
  • 星のソムリエ=「星空案内人」資格認定制度スタートのタイトルで プレスリリース(定例学長記者会見にて)(2006年9月7日) (マスコミ等による報道多数)。
  • 要綱に準拠して星空案内人制度パンフレット完成(2006年9月15日)

今後課題 設計にそった効果が出るかの評価、必要な改定。
方法と結果:
  • 前期に定めた「星空案内人資格制度実施要綱」 に沿って実施されたか把握するためのデーター集積 を行った。
成果:
  • 星空案内人資格認定制度実施状況説明資料を 作成した。
  • 制度設計の研究の結果および普及のため 日本天文学会春季年会に本制度の概要を発表することとした。
    タイトル「星空案内人(星のソムリエ)資格認定制度の創設」

今後課題
  • 制度の評価方法を検討する。
  • 上記説明資料を関係者に配布して制度の完成を 目指す。
方法と結果:
  • 前期に作成した 「星空案内人資格認定制度実施状況説明資料」を もとに、モデル事業チームメンバー、講座講師、 運営スタッフ、来年度導入可能性のある関係機関代表等 による会議を開催し、 制度の評価および改善点の検討をする。
  • 学会発表の実施。
  • 他の地域への拡張のための関係機関への説明活動を 実施する。
  • 次年度以降の実施に向けた計画立案。
成果:
  • 星空案内人(星のソムリエ)資格認定制度を確立し全国リリースした。 その内訳は、(1)星空案内人資格認定制度規則、 (2)資格認定講座内容要項、(3)資格認定基準、である。
  • 本基準により、2006年秋の講座では、受講者30名のうち24名が 準案内人の資格を取得し案内人を目指して現在研修中、 1名が案内人の資格を取得(3月末現在)し、受講者の93%がボランティア に参加予定である。
  • 本モデルの来年度実施検討地域は山形大学以外で全国に4箇所になった。
[図版]2007年2月9日 毎日新聞記事をスキャンして挿入
(2)モデル開発実施項目名:
星空案内人養成講座
目的:
星空案内人を養成
方法:
・養成講座「やさしい宇宙講座」(全9回)の開催
・実技の補充実習講座の開催
方法と結果:
  • 講師とマネージャ企画会議を開催(2006年8月28日)。 講座実施の概要を決定し、 「やさしい宇宙講座」チラシ兼申込書完成(2006年9月4日)。
  • 受講生募集のための PR作戦会議(2006年9月5日)を開催。
  • 受講生募集実施(9月7日~9月29日)。
  • 講座実施実務者会議(2006年9月xx日)にて講座実施要項確定。
成果:
  • 応募総数 96 名。

今後課題 10月~12月講座開講実施予定。
方法と結果:
  • 星空案内人養成講座(「やさしい宇宙講座」全9回 を実施した。
  • 講座参加者へのアンケート調査をおこなった。
  • 講座の運営、認定の方法など獲得したノウハウを 公開するため、日本天文学会春季年会に発表する こととした。
    タイトル「星空案内人資格認定講座の実施状況について」
成果:
  • 講座への応募総数96名で、選考の上、32 名に受講いただいた。 「星のソムリエ」のコピーが良かったこともあって非常に大きな 反響があった。受講者の意識も大変高かった。
  • 講座終了後の調査速報によると、講座の満足度、レベルともに 良しとするものは100%であり成功であったと言える。
  • 講座の開催と並行して、認定基準の明確化、 認定制度にふさわしい講義内容の決定ができた。

今後課題
  • 星空案内人養成講座(「やさしい宇宙講座」)の 評価を精密におこない、完成度を高めるための 研究をしたい。


実践実績
10月6日(金)さぁ、始めよう(講義)
10月13日(金)望遠鏡のしくみ(講義)
10月20日(金)宇宙はどんな世界?(講義)
10月27日(金)以下3つの実技講座を同時開催。
11月10日(金)以下3つの実技講座を同時開催。
11月17日(金)以下3つの実技講座を同時開催。
星座を見つけよう~星空観察入門(実技)
屈折望遠鏡を使ってみよう(実技)
反射望遠鏡を使ってみよう(実技)
11月20、21、22、24日実技練習時間の設置
12月1日(金)星空案内の実際(実技)
12月8日(金)星空の文化に親しむ(講義)
12月16日(土)特別講座(講義)
※時間は各回 午後7時~午後9時(12/8のみ午後2時から午後4時)  場所は山形大学理学部内。
方法と結果:
  • やさしい宇宙講座の評価を実施し改善点を見つける
    - 講座内容の適切さ/難易度/楽しさ
    - 運営の方法の評価・検討
    - 実務運営者(マネージャ)の負担、
    - ランニングコストの評価
  • 春の講座に向けての改善点
  • 継続的実施に向けた戦略
成果:
  • 講座への応募総数96名で、選考の上、32 名に受講いただいた。
  • 講座終了後の調査によると、講座の満足度、レベルともに 良しとするものは100%であり成功であったと言える。
  • 講座の開催と並行して、認定基準の明確化、 認定制度にふさわしい講義内容の決定ができた。
(3)モデル開発項目名:
星空案内人資格認定および派遣
目的:
星空案内人認定し、活躍の場を準備する
方法:
制度設計にしたがって認定。
案内人認定制度のPRを実施(パンフレット作成)。
活躍の場を準備。
方法と結果:
  • 星空案内人資格制度実施要綱が確定した(2006年8月29日) のを受けて、認定要件をホームページ上で公開。
  • 認定試験(レポートおよび実習)を試作。
成果:
  • 認定試験(レポートおよび実習)暫定的に決定。
  • 共同事業として認定母体を理学部およびNPO法人共同 とすることを承認

今後課題 次期の実施に期待。
方法と結果:
  • 認定試験(認定レポートおよび実技試験チェックシート) 内容確定した。
  • 講義内容要綱(資格のレベル設定)を作成した。
  • 案内人、準案内人資格認定の方法(様式、手続き等) を定めた。
  • 実技科目の単位認定を実施した。
  • 案内人、準案内人資格認定の実施を開始した。
  • 受講者にたいして案内人・準案内人の資格が取れるように NPOと連携して実技指導を強化した。
成果:
  • 星空案内人認定制度(本体規則、認定基準、 講座要綱、運営担当者マニュアル等)全体がほぼ 完成した。
  • 制度全体をホームページに公開した。
  • 現在までの、 準案内人資格認定 xx 名 案内人認定 0 名、で実地練習をさらに積んでいる。
今後の課題
制度の評価、改善を行い、全国レベルでの制度の利用ができるまで洗練する。
方法と結果:
  • 案内人、準案内人資格認定書授与式の開催 (プレスリリース)
  • 星空案内人制度のPR、活躍の場の開拓スタート
  • 案内人、準案内人の活躍の場としてボランティア登録 開始
成果:
  • 受講者30名のうち24名が 準案内人の資格を取得し案内人を目指して現在研修中、 1名が案内人の資格を取得(3月末現在)した。
  • 受講者の93%がボランティアに参加予定である。
  • やまがた天文台星空案内ボランティアとして活躍いただくことになった。
  • いいで天文台(山形県)を星空案内人が活躍する場とする準備が始まった。
(4)モデル開発項目名:
ネットワークを利用した運営システムの構築
目的:
ネットワークを利用した運営システムの構築 制度を運用するために必要な活動や手続きなどを ネット上で容易に実施できるようにする。
運営従事者の負担を最小限にする。
方法:
制度の基本設計に従い、システムエンジニアにより ソフトを開発(外注)(当初計画)
方法と結果:
  • 予算(約90万円)ではシステムを外注することが 不可能と判明。必要経費は 約900万円であった。
  • NPOの協力により最低限を自前で開発することとした。
  • 「星空案内人資格創成プロジェクト」メールリストを 設置した(山形大学4名、天文台科学館等施設関係 5名、市民NPO等19名が参加)。
成果:
  • インターネットサーバー仕様概要確定(2006年8月28日)
  • ハードウエアの仕様決定と発注を行った。

今後課題 次期のシステム立ち上げに期待。
方法と結果:
  • 運営システムの基本設計を行った。 セキュリティや個人情報保護の観点から、 システムを2系統準備し、 一方は、大学のファイアーウォール外に設置した 情報交換サイトとし、もう一方は、ファイアーウォール内 において講座受講者/認定者等の成績管理、 認定書の発行等に利用すること とした。
  • 情報交換サイトとして XOOPS によるサーバー の仮運用を開始した。 (yao.kj.yamagata-u.ac.jp)
  • 管理システムを導入し立ち上げた。
成果:
  • 情報交換サイトでは受講者や講師が案内人資格に 必要な学習ができるような活発な議論が行われている。

今後課題 情報交換サイトの改善を行う。
認定書等の発行システムを完成する。
方法と結果:
  • サーバーの事業実態に合わせたチューニング
成果:
  • 講座参加者の学習のためのコミュニティ サイトをインターネット上に構築した。
  • 結果として、講座受講者の間の 交流・相互学習が効果的に進められた。


実施体制
組織図

外部発表等
2007年3月31日現在

(1)論文発表 0 件

(2)口頭発表
(i)招待、口頭講演 3件
◆柴田晋平(山形大学理学部)、 星空案内人の誕生について、 国立天文台天文情報センターセミナー、 国立天文台、東京都三鷹市、2006年9月14日
◆柴田晋平(山形大学理学部)、 星のソムリエ:星空案内人資格認定制度、 天文教育普及研究会東北支部会、 秋田県横手市秋田県立美術館、 2006年11月26日
◆柴田 晋平(1,2)、郡司 修一(1,2)、滝沢 元和(1,2)、 坂井伸之(1,2)、 縣 秀彦(3)、坂元誠(4)、 大野 寛(5,2)、佐藤 理絵(2)、渡邉 瑛里(1,2)、 ほか星空案内人資格創成プロジェクトチーム (1:山形大学, 2:NPO法人小さな天文学者の会, 3:国立天文台, 4:西はりま天文台,5:山形短期大学)、 星空案内人(星のソムリエ)資格認定制度の創設、 日本天文学会2007年春年会、 東海大学、神奈川県平塚市、 2007年3月28日
(ii)ポスター発表 1件
◆渡邉 瑛里、佐藤 理絵、柴田 晋平、郡司 修一、 滝沢 元和、坂井 伸之 (山形大学/NPO法人小さな天文学者の会)、 縣 秀彦(国立天文台)、坂元 誠(西はりま天文台)、 大野 寛(山形短期大学)、 他 星空案内人資格創成プロジェクトチーム、 星空案内人資格認定講座の実施状況について、 日本天文学会2007年春年会、 東海大学、 神奈川県平塚市、 2007年3月28日
(iii)プレス発表 1件
(学長記者会見にて)、 星のソムリエ=「星空案内人」資格認定制度スタート 2006年9月7日

(3)開発モデルの実践実績 上記、カレンダーより転記

(4)受賞等
(i)受賞 0件
(ii)新聞報道 x 件
上記、カレンダーより転記

モデル開発全体に対する自己評価
星空案内人(星のソムリエ)資格認定制度は宇宙物理学の普及・教育の 点でずば抜けた効果があることが明確になった。非常に満足している。
(1)研究者と市民を結ぶサイエンスコミュニケーターの人材養成と言う 企画の位置づけがこの一年で非常にはっきりした。
(2)研究者、天文台を支えるNPO法人、サイエンスコミュニケーターとしての 星空案内人・準案内人、一般市民という層の厚いアウトリーチの為のシステム を構築するノウハウが完成したと言える。
(3)2007年春にも同様の認定講座を企画したが希望者は定員の2倍を超え、 非常に高いニーズを確信することができた。 特に、孤立した小規模な科学館、天文台、プラネタリウム館、児童館など の職員の研修として利用されている点に注目している。
(4)準備された教材内容はバランスも良くすぐれているが、 不完全なところがあることは事実であり、今後改善したい。
(5)全国各地で展開するときは、地域ごとの特色や環境の違いがある。 これらの違いをうまく吸収するシステムの研究は今後必要である。

成果の普及について
(1)自ら実施する普及について記述
今後も春と秋の年2回(16講座)の講座開講および資格認定を続ける予定である。 さらに、資格をとられた方に天文台で活躍していただき、 一般市民へのアウトリーチ活動を今以上に活発する。

(2)他の研究者が実施する普及について記述。
本開発モデルは、2007年度は、 全国4箇所( 郡山市ふれあい科学館、 三鷹市ネットワーク大学、 和歌山大学宇宙教育研究ネットワーク、 西はりま天文台) で導入されることが決まっている。 関心を持つ機関も多く、今後、全国規模で、 天文学のサイエンスコミュニケーターが飛躍的に増加する 可能性がある。

(3)モデルを実施する際の留意点
資格認定制度なので全国で行うときは連携しながら実施し、 認定レベルの均質化を図る必要がある。 そのために、星空案内人資格認定制度運営委員会を 全国レベルの組織として立ち上げたので、 モデルを実施するときは、運営委員会に入り、連携して 実施していただきたい。